ご相談内容

短期間に会社を急成長させたクライアントが、特定建設業の許可を申請するにあたって、その要件の一つである資本金要件を満たす必要があったところ、社長個人のキャッシュフローの状況から、現金ではなく、過去の社長貸付け額を、そのまま会社の株式に振り替えて増資とすることができないかというご相談をいただきました。

案件のポイント

特定建設業許可の申請のためには一定の財産的基盤がある必要がありますが、場合によっては、社長個人の手元にキャッシュがない場合もあります。
このような場合にも、社長個人が会社に対して過去に貸し付けた金銭債権をそのまま会社の株式に振り替えることができるデット・エクイティ・スワップ（DES）という手法を活用することができます。

解決内容

クライアントにおいては、社長個人が会社に対して十分な額の貸付けを行っていたため、DESを用いて貸付金を資本金に振り替えることで、特定建設業の取得に必要な資本金まで増資することができました。
その後、問題なく特定建設業許可を取得することができました。

弁護士からのアドバイス

特定建設業の取得のためには資本金が2000万円以上である必要があります。
かかる要件を満たすためにはDESという手法もありますので、社長個人のキャッシュフローの状況を踏まえて弁護士に相談を行うこともあり得ると考えます。